【メニエール病とは】症状や原因、治療法について解説!
メニエール病とは
メニエール病は、聴覚や平衡感覚をつかさどる内耳にあるリンパ液が増加し、むくみを引き起こす病態を指します。「内リンパ水腫」とも呼ばれる病気です。
主な症状としては、めまいや吐き気のほか、耳鳴りや難聴、耳の閉塞感が現れることがあります。
メニエール病は、30歳代〜50歳代の女性に多く発症するとされ、過労や睡眠不足、ストレスなどがきっかけで症状が現れることが多いとされています。
メニエール病の原因
メニエール病は、内耳にリンパ液(内リンパ液)が増加することが原因で発症します。
内耳には、平衡感覚に関係する三半規管や、聴力に関係する蝸牛といった器官があり、これらは内リンパ液によって満たされています。この内リンパ液が過剰にたまり増加すると、症状が現れます。三半規管が障害されるとめまいが、蝸牛が障害されると難聴や耳鳴りなどが起こると考えられています。
ただし、内耳にリンパ液がたまる明確な理由は現在のところわかっていません。要因の一つとして、過労、睡眠不足、ストレスなどが関与している可能性が指摘されています。
メニエール病の治療
メニエール病の治療では、内耳のリンパ液の増加によるむくみを改善するため、以下の治療が一般的に行われます。
■薬物療法
症状に応じて利尿薬や内耳循環改善薬、ビタミンB12、自律神経調整剤などを使用して治療を行います。
■生活習慣の改善
メニエール病の発症要因の一つとされる過労、睡眠不足、ストレスを軽減するため、生活習慣の見直しを行います。
上記の治療で症状が改善しない場合、中耳加圧療法や手術による治療が検討されます。
※中耳加圧療法
専門の医療機器を使用して、強弱をつけた圧力を耳の奥に送り、内耳にたまったリンパ液を押し出します。
まとめ
メニエール病は、めまいや吐き気などの症状が繰り返し起こる病気で、聴覚や平衡感覚をつかさどる内耳にあるリンパ液が増加し、むくみを起こすことが原因です。
メニエール病を発症すると、生活の質(QOL)が著しく悪化する場合もあります。そのため、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが推奨されます。