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糖尿病

【糖尿病の三大合併症】網膜症、腎症、神経障害を解説!

【糖尿病の三大合併症】網膜症、腎症、神経障害を解説!

岡山県岡山市北区の山下クリニックです。

当院では、糖尿病に関する専門的な治療を提供しています。

この記事では、「糖尿病の三大合併症」について特集します。

糖尿病の合併症

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に増加する病気です。この高血糖が続くと、血管が傷ついたり、神経の機能が低下し、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。

糖尿病の主な合併症には、細い血管が傷つくことで発症する網膜症、腎症、神経障害や、太い血管が傷つき動脈硬化によって発症する脳卒中や心筋梗塞などの大血管障害があります。また、糖尿病により抵抗力が弱くなり、感染症にかかりやすくなることもあります。

これらの合併症の中でも、網膜症、腎症、神経障害は「糖尿病の三大合併症」と呼ばれます。

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜が障害を受け、視力が低下する病気です。糖尿病網膜症が進行すると、最悪の場合、失明に至ることもあります。

網膜は、目の中に入ってきた光を受け取り、視神経を通じて脳に伝達する薄い神経の膜で、視力において重要な役割を担っています。高血糖状態が続くと、網膜の細い血管が少しずつ損傷し、変形したり詰まったりします。その結果、網膜に酸素などの栄養素が不足し、視力が低下します。

糖尿病網膜症は、糖尿病になってから数年から10年以上経過して発症することが多く、進行するまで自覚症状がない場合もあります。そのため、眼底検査などの定期的な検査を受けることが大切です。

糖尿病性腎症

糖尿病性腎症は、高血糖によって腎臓の機能が低下する病気です。

腎臓には、体内の老廃物をろ過する細かい血管の束である糸球体が存在し、この糸球体が老廃物を尿として排泄する役割を果たしています。しかし、糖尿病による高血糖が長期間続くと、糸球体の血管が硬化して狭くなり、その機能が徐々に低下します。その結果、老廃物だけでなく、身体に必要なタンパク質なども尿中に漏れ出るようになります。

病状が進行すると、糸球体が破壊され、老廃物や余分な水分が体内に溜まり、むくみ(浮腫)が現れることもあります。さらに悪化すると、腎不全に陥り、最悪の場合は透析療法が必要になることもあります。

糖尿病性腎症は、糖尿病を発症してから数年から10年以上経過してから発症することが多く、初期には自覚症状がほとんどありません。そのため、注意が必要です。

糖尿病神経障害

糖尿病で高血糖の状態が持続すると、神経周囲の血管が傷むだけでなく、神経そのものの性質が変化し、神経の働きが悪くなってしまいます。その結果、糖尿病神経障害を発症し、感覚神経や運動神経、自律神経といった各神経で障害が生じます。

感覚神経の障害では足先からのしびれや痛み、冷感などが現れ、運動神経の障害では筋力の低下や歩きにくくなるなどの症状が見られます。また、自律神経の障害が起こると、立ちくらみや発汗異常、消化不良、下痢や便秘などが起こります。

糖尿病神経障害は、糖尿病網膜症や糖尿病性腎症と比較して発症が早く、糖尿病発症後5年程度で発症することが多くなっています。

まとめ

山下クリニック

この記事では、「糖尿病の三大合併症」について特集しました。

三大合併症を発症すると、患者様の生活の質(QOL)は著しく低下します。いずれの合併症においても、予防には血糖値を適切にコントロールすることが重要です。また、定期的な検査や早期発見も欠かせません。合併症は初期段階では自覚症状がないことが多いため、専門的な検査を受けることで重症化を防ぐことができます。

山下クリニックでは、糖尿病治療において合併症の予防や管理にも力を入れています。糖尿病でお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。

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