【高血圧の原因】食塩や遺伝など血圧が高くなる理由を解説!
岡山県岡山市北区の山下クリニックです。
当院では、地域のかかりつけ医として内科疾患全般を診療しており、高血圧の治療を行っています。
この記事では、「高血圧の原因」について特集します。
本態性高血圧と二次性高血圧
高血圧には、本態性高血圧と二次性高血圧があります。
本態性高血圧とは、その発症原因が特定できない高血圧のことです。食生活、肥満、遺伝、ストレス、過労など、複数の要因が重なり合って発症するとされます。
本態性高血圧は、日本人の高血圧患者の約90~95%を占めています。
一方で、二次性高血圧は、発症原因がはっきりしている高血圧を指します。
二次性高血圧は、ホルモン分泌異常、腎臓疾患、睡眠時無呼吸症候群、薬剤の副作用などが原因で発症します。
高血圧の原因
上記でご紹介したように、高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧があり、その原因は異なります。
本態性高血圧の場合は、食生活、遺伝、肥満など様々な要因が重なり発症します。一方、二次性高血圧は、ホルモン分泌異常、腎臓疾患、睡眠時無呼吸症候群など、原因が明確です。
次以降の部分では、日本人の高血圧患者の大部分を占める本態性高血圧に焦点を当て、特に食生活(食塩摂取量)と遺伝について詳しく取り上げます。
日本人の食塩摂取量と高血圧
日本人の食生活は、外国人と比較しても食塩摂取量が多いとされています。
実際、令和元年に厚生労働省が実施した「国民健康・栄養調査」によると、日本人の食塩摂取量は1日当たり10.1gとなっており、これは厚生労働省の「健康日本21(第三次)」で定められた20歳以上の男女の目標値「1日当たり7.0g未満」を大きく上回っています。
また、世界保健機関(WHO)の設定する1日の食塩摂取量の目標値が5グラム未満であることを考慮すると、日本人がどれだけ過剰に食塩を摂取しているかが分かります。
食塩は血圧と密接な関係があり、食塩を過剰に摂取すると血液中のナトリウム濃度が高くなり、体内に水分が溜め込まれます。これが原因で心臓に送られる血液量が増加し、血管にかかる圧力が上昇し、結果的に血圧が高くなってしまいます。
遺伝と高血圧
本態性高血圧は遺伝的要因とも関連しており、両親や兄弟に高血圧の人がいる場合、そのリスクが高まります。
両親がともに高血圧である場合、その子どもが高血圧を発症する確率は約50%、両親のどちらか一方だけが高血圧である場合は約30%と言われています。
さらに、家庭内で味の濃い食事を好むなどの生活習慣が引き継がれることも、高血圧の発症要因として挙げられます。
まとめ
この記事では、「高血圧の原因」について特集しました。
高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧があり、その原因は異なります。
日本人の高血圧患者の約90〜95%を占める本態性高血圧においては、食塩摂取量などの食生活、遺伝、肥満など様々な要因が重なり発症します。
高血圧の発症要因は多岐に渡りますが、個々の生活習慣等を考慮して、予防や治療に努めることが大切です。
山下クリニックの高血圧に関する診療の詳細はこちら