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健康診断糖尿病

健康診断で空腹時血糖値やHbA1cが高い場合の対応

診察

岡山県岡山市北区の山下クリニックです。

この記事では、「健康診断で空腹時血糖値やHbA1cが高い場合の対応」について特集します。

空腹時血糖値とは

健康診断 検査値

まず始めにご紹介するのが、空腹時血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の検査値の概要についてです。

空腹時血糖値とは、10時間以上食事を摂らない状態で測定される血糖値を指します。

食事により摂取された炭水化物はブドウ糖に分解され、血糖値を上昇させます。そのため健康な人であっても、食後には一時的に血糖値が高くなることがあり、1日の中でも血糖値は変動します。
このように変動する血糖値の中で、空腹時血糖値は比較的安定しているタイミングで測定される値です。

空腹時血糖値の基準値

一般的には、空腹時血糖値は80〜99mg/dLです。

特定健診では、空腹時血糖値が100mg/dL以上の場合、特定保健指導の対象となります。

また、空腹時血糖値が126mg/dL以上の場合は、糖尿病の可能性が高い「糖尿病型」に分類されます。一方、空腹時血糖値が110〜125mg/dLの人は「境界型」と呼ばれ、糖尿病予備群の状態にあります。

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HbA1c

糖尿病の検査機器

HbA1cは、赤血球中のヘモグロビンの中でどれくらいの割合が糖と結合しているかを示す指標です。

血糖値が低い場合は、ヘモグロビンに結合する糖の量が少なくなるため、HbA1cの値は低くなります。一方で血糖値が高い場合は、ヘモグロビンに結合する糖の量が多くなるため、HbA1cの値は高くなります。

HbA1cと空腹時血糖値の違いは、どれぐらいの期間を対象として血糖の状態を測定しているかにあります。空腹時血糖値は、採血時の血糖の値です。一方でHbA1cは、採血した時点からさかのぼって、過去1~2ヶ月の平均の血糖値を示します。

HbA1cの基準値

日本糖尿病学会が作成する糖尿病ガイドラインでは、HbA1cの基準値として、正常とされる値は4.6〜6.2%です。

HbA1cが6.0~6.4%ならば糖尿病の可能性があり、6.5%を超えていたら糖尿病が強く疑われます。

空腹時血糖値やHbA1cが高い場合の対応

健康診断で空腹時血糖値やHbA1cが高いと指摘された場合、糖尿病の疑いがあります。

糖尿病は初期段階で自覚症状がないことも多いため、検査値が高くても放置されがちです。しかし、糖尿病またはその疑いがある状態を放置することは危険です。

血糖値が高い状態が続くと、重大な合併症を引き起こすリスクが高まります。
糖尿病の三大合併症である糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害は、QOL(生活の質)を著しく低下させます。また、心筋梗塞や脳梗塞などの大血管障害は命に危険を及ぼすこともあります。

このような背景から、健康診断等で空腹時血糖値やHbA1cが高いと指摘された場合は速やかに医療機関を受診し、適切な診断を受けることが重要です。

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